前回のつづき
とにかくシラを切る作戦で対応をみよう。
判らなそうな外人だから多目に見てくれるかも! っとこの甘い考えが通用しないことに気づくのには1分もかからなかった。
三人のうちの二人が結構つめてくる。
「ライセンスをみせろ! わかる?ライセンスだよ!」
とにかく「ない」と言ったら駄目だろなって思いながら、なになに?と困った風に見せて、ポケットにある金を見せる。
強盗対策のために金は分けてポケットに入れていた。 チップのリアルと残りの十数ドルをちらつかせる。
最初はもっとよこせとか、それでいいとか言うのかって思ったけど、全然賄賂の会話にならない。
あれ?金じゃないの?
とにかく分からないふりとともに電話を掛けさせてくれってゼスチャーをして、ケンに連絡した。
しかし、こんな時に限ってケンは出ず。
仕方なく電話を切り、困ったふりを見せてると「You Chinese」中国人かと聞いてきた。
もちろん日本人とは答えない! イエス!チャイニーズと答えた。
この間おそらく15分くらい。
しびれを切らしたかここで待っていた違う警官が出てきて、マネーをやれみたいな事を言ってきた。
ポケットから出していた数十ドルをもう一度見せ、これで全部だってゼスチャーをみせる。
もちろん。さっき金を換金したばかりだから財布にはドル円合わせて五万円ほどある。
これを取られてたまるか。
それでは足らん!みたいな事を言ってくるけど、わかりませーんのフリ。
でも、相手もあきらめない!
紙を持ってきて80$と書いて見せてきた。
んー。 どうしようか。
ここで払わないでいると、しょっぴかれるかなって思いながらも、もう一度電話を掛けさせろのゼスチャー。
相手はあんまり時間をかけたくないのか、電話を掛けさせたくないのか分からないが、もういいわ!みたいに俺の手から12ドルと数リエルを取り上げて、行けってゼスチャーしてきた。
助かった~
そう思いながら、わからん振りでそこから逃げ延びることが出来た。
つづく