ケンと別れてからどうしようか。

日本のしかも住んでる地元でも迷う無類の方向音痴の俺はまず街の感じと運転の馴れのためにこっちに来てケンと廻ったコースをおさらいすることにした。

とにかく道路は交通量が多い。
他人のことなどおかまいなし、赤信号も一方通行も関係ない。

そして、町中ビービーとクラクションを鳴らして走っている。 日本でやるとひんしゅくものになることがこっちでは当たり前なのだ。

初めはクラションに反応してたが、そのうちどーもできへんやろとすぐに気にならなくなった。

カンボジア 路地

右側通行なので左折は少し戸惑った。 あとは大丈夫かな。

カンボジア 建物

運転の緊張も少しずつとけるとだんだんと海外を走ってる自分に酔いしれてきた。

カンボジア シアヌーク像

余裕をぶっこいて色々見てまわる

カンボジア 商店

カンボジア 露店

カンボジア 公園

気分爽快。 しかし調子にのり始めた時が一番危ないのだ。

大通りにも慣れ、少し奥の入ったことないような道にも行ってやれ!

鼻歌でも歌って走っていたその時だ!!

目の前に警官が!!?!

はい!止まりなさーい!

ヤバイ!マジかよーー

三人連れの警官が停めてある車の影からいきなり出てきて止められた。

逃げることは、ムリ。 やられた!

言われるがまま路肩に止める。

「ここ一方通行なのわかってる?」

英語が分からない俺でも言ってることはだいたいわかる。でも一方通行だとはわかってなかった。

さーどーやって切り抜けるか。

知らない海外でいきなりバイクに乗った初日にこれかよ。

助かるために頭の中身はフル回転!

まず「Show me the license」的なことを言ってきた。 ライセンス?免許?

あるわけねーだろー!無免だよ! なんてとても言える感じじゃないんだよ。 相手は銃持ってるし。

ピンチの最中、ケンが言っていたアドバイスを思い出す。

ケンのアドバイスその1

一方通行を逆走するのは中級になってからにしろ! 警官が影から出てくる。

的確なアドバイス。まさにその通りになった。 さすがケン! って言ってる場合じゃない。

その2

ポリスに捕まったら日本人と思われないようにしろ!

この国は賄賂の国。
警官を金で買収(言い方は悪いけど)して、金で解決させる。
これは初心者の俺にはハードル高い。

そして、日本人は金持ってると思われてるから賄賂で解決する場合ボラれるのだ。

その3

英語がしゃべれない、わかってないと思わせてシラを切り通せ。
わからんやつは面倒だと思わせる。

警官に捕まる対処に関してはこれくらい。
これを組み合わせてきりぬけろ!

つづく